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PSA検診は受けても受けなくても同じ?

PSA検診は意味がないと主張する人がいます。

​「たとえ話」から真実を探ってみましょう

1000個の袋があります。(どの袋にも50個の玉が入っています)

*黒と赤の玉を1個ずつ含む袋が5個

*赤の玉を1個含む袋が295個

*白の玉のみの袋が700個

 

黒玉は鉄製(悪性度の高いがん細胞)

赤玉は木製(悪性度の低いがん細胞)

白玉は紙製(健常細胞)です

方法1(PSA検診)

鉄製の黒玉や木製の赤玉は重いので袋の重さを量る(PSA検査に相当)ことで見つけることができます。重い袋を10袋とります。黒玉と赤玉一つずつ入っている袋が5つ、赤玉ひとつ入りの袋が5つの合計10袋です。

その中からランダムに玉を8つ取りだします(針生検に相当)。

確率から計算すると、赤玉か黒玉が出る(陽性)のは3袋。陽性率は30%になります。陽性となった中で黒玉が出る確率は54%です。(陽性となった袋のうち半分以上が悪性度の高いがんです

 

方法2(解剖による調査)

全体からランダムに10袋取り、袋から中身を取り出して確認します。赤玉か黒玉が入っている確率は30%(300/1000)になります。

陽性率は30%で上記の方法と同じです。

陽性となった中で黒玉が出る確率は1.7%(5/300)なので、めったに黒玉はでてきません。(悪性度の高いがんは少なく、ほとんどが悪性度の低いがんです

(注)

解剖ではしらみつぶしにがんを探します(袋を開いて取り出す)

検診では前立腺に針を刺して調べます(ランダムに8個取り出す)

PSA検診は意味がないという人達の主張

「陽性率は解剖でも、PSA検診でも30%と差がない。PSA値と関係なく選んでも同じ。だからPSA検診は意味がない。」

「解剖しても悪性度の高いがんは見つからない。だからPSA検診は悪性度の低いがんを見つけて、無駄な治療をしている」

 

少しむずかしいのですが、分かりましたか。

 

皆さんは彼らの主張をどう思いますか

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