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前立腺がん放射線療法について

ブルークロバー・キャンペーン 前立腺がん 早期発見 適切治療
放射線療法について教えてください

 

放射線療法とは、前立腺に放射線を当て、がん細胞を殺す方法です。がんが前立腺に限局した早期がんに対して行うもので、手術と同様にがんを完全に治すことが可能な治療法の一つです。また、前立腺の周囲に広がったがんに対しても、放射線療法に内分泌療法(ホルモン療法)を併用することで、がんを根治できる可能性が高くなります。

放射線療法には、体外から照射する方法(外照射療法)と、放射線を出す小さな線源を前立腺内に挿入する組織内照射療法があります。外照射療法は、一般的に1日1回、週5回で7週間ほどの通院が必要になります。最近は、高度な外照射療法として、合併症の少ない強度変調放射線治療(IMRT)やトモセラピーができる施設が増えてきました。組織内照射療法は、ヨウ素125密封小線源永久挿入療法(シード治療)とイリジウム192による高線量率組織内照射療法(HDR)があります。シード治療は、線源を永久的に前立腺に埋め込みますが、徐々に放射線量は減り、通常、周囲の方への放射線の影響は全くありません。シード治療は悪性度の低い早期の限局がんが良い適応で、体の負担が少なく、3~4日の短期入院で治療が完了し、かつ手術とほぼ同等の治療効果が得られます。HDRは外照射療法と内分泌療法を組み合わせることで前立腺の周囲に広がった局所進行がんや、高悪性度の限局がんに対しても有効な治療です。

放射線療法には頻尿(尿の回数が増える)、下痢、血便などの副作用がときに起こりますが、程度は軽いものがほとんどです。

また、治療可能な施設はまだごく限られていますが、高度先進医療である粒子線治療(重粒子線・陽子線)も前立腺がんに対する有効で副作用の少ない治療法として注目を集めています。 

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